週末に行いました、
科学の授業、レポです♫
講師でお迎えしたのは、
金沢高校で講師を務められる四ヶ浦先生。
参加者は、小学4年生以上の子ども、
3年生以下は保護者と同伴。
なので、下は3歳から♫
上は60代まで!笑
幅広い年齢での学びの場となりました♫
それでは、レポどうぞ!!
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四ヶ浦先生は危ないものをたくさん持ってきた。
その危ないものは地球に存在する元素。 純粋さゆえにすごいエネルギーを持っている。いつも身近にあるものは、酸化していたりいろんな元素がくっついて安全な状態のものが多いから、見慣れないひとつの元素の状態で見てみると、純粋さが強烈で突き抜けた美しさがある。
ナトリウムにカッターを入れた時の断面の輝く密な感じ、リチウムの燃えた時の鮮やかな明るい赤色。ぶるぶるぎらぎらした水銀。危ないといわれているから一層どきどきして、息を呑んで美しさに感動する。一方で、金メッキの延べ棒を、本物だよ!と言われて頭では本物だと思って持った時の、あれ?なんか違うなあという感じ・・体はわかっているのかも。
体感することで、育まれるというよりも、からだの中にある感覚が呼び覚まされている。
そもそも授業に入った瞬間から、四ヶ浦先生の熱意というか、「科学が大好き!おもしろいから見逃さないでね。」という感じがすぐに伝わってきて、を惹きつける。
四ヶ浦先生自体が純粋な元素のようにエネルギッシュだ。
↓ナトリウムは危ないよ!注意喚起しながらナトリウムをカッターで切り断面を見せる。
元素の周期表には法則がある、と四ヶ浦先生。
その物質は金属か(電気を通すか)、磁石につくか、酸化しやすいか。表の左下に行くほど酸化しやすい、カルシウムはすぐに酸化するからほんとうは銀色なのにいつも表面が白い、などなど、散りばめられるヒントのような知識。
法則を利用しておもしろい現象を導くことが科学のだいご味!だから科学は、答えを覚えることより、法則を実験で体感して血肉にすることが学び続けるエネルギーになる。起きている現象を理解することができるようになるし、新しい発見も導ける。
普段多くの場所で、子どもは危ないものを見せてもらえない。近づけない。
子ども心としては、やる前から信頼されてないことがちょっと悲しい。というような言葉にならない気持ち。
四ヶ浦先生の授業では危ないということをほんとうに伝えた上で、近くに来て!と言われて間近で見させてもらえることが、大人ながらにとてもうれしかった。
今学校では実験する授業がどんどん減って、実験は映像を見るだけの授業になり、学校に置いてあった薬品も今後持たなくなるという。
実際に危なかったり、処理に困ったり、効率で考えるとそうなってしまうんだろうなと思う反面、科学を体感するということがこんなに楽しいとわかったら、実験を生徒に映像で見せることで済ますのはとても勿体ない。
↓水銀の入ったボトルを、慎重に受け取る・・水の13.6倍の重さを体感!

四ヶ浦先生は子どもの様子もよく見られていて、それぞれの興味の度合いが違っても、それぞれの子どもの体験を、承認なさっていた。
小さくても気づいたことがあったら、ちょっとでも心が躍ったら、
その分ちゃんと身になる。
そういう承認された状況で自分が体験して心が動いたことを自覚すると、
自分以外の人が体験している時間を、自分も一緒に味わいながら待つことができるようにも見えました。
↓銀と白金、どうやって見分ける?の実験
↓リチウムと銅の炎色反応
今回たくさんの金属を目の当たりにして、私は今まで触れられなかった地球に触れられたみたいでうれしくて、
子どもの時のそういう体験は、自然観を育むのに役立ちそう、と感想をお伝えしたら、四ヶ浦先生は、環境教育ではない。何かの価値観を与えない。考え方を決めつけない。と言われました。
ただわくわくする体験と、法則(知恵)を提供する。
子どもが自分で価値観を育んでいく。そういう想いで授業をされているから押しつけ感がなくて、受けている方も抵抗感がない。
与えられるより自分で見つけていく。「好き」を育む子ども時代を、好きを追求できる環境で過ごしてほしい。
思い起こせば子ども時代の私は、周りのものや人との出会いに今よりもっとときめき、楽しむことに貪欲だったことを、アースフィールドの活動などで子どもと接する時間が増えたことで思い出しました。
価値観をたくさん背負ってきた大人は、子どもと一緒に楽しむことで価値観から自由になったり、ただ楽しむ心の火に忠実であることを教えてもらったりする。
大人が子どもにできることは、自分が今まで育んできた「楽しみ方」をただその場に熱量をもって表現することと、体験から身についた知恵を分かち合うこと。そうすると子どもも、大人の喜びからエネルギーを受け取って心に火が灯り、対象に対して心を開いて、知恵も使ってもっと新しい世界を見つけてくる。
四ヶ浦先生の授業は、そんな輝く大人の在り方を示しているように思いました。
お互い心の扉を開きあいっこして心の火が循環する。
大人も子どもも入り混じってそんなふうに循環するつながりが、私は好きです。
著: 西村 里実




















