自由とは……

シュタイナー合宿から2週間が経ちました。夏休みも終わり、それぞれに新たな生活が始まったと思います。

遅くなりましたが、

8月19日『自由とは・・・』のレポです。

とても漠然とした講座の題名『自由とは・・・』

集まった人もどこか、何をするのか理解出来ていないところから始まりました。

前の講座が終わり、お昼も食べ終え、時間となり、ポツポツと人が集まってきました。

講師の宇佐美さんが、静かに自己紹介を交えつつ、どんな風に生きてきたのか。

その中で“自由とどんな風に付き合ってきたのか”をゆっくりと語って下さいました。


全員で輪になり、ここの空間を、つくっていきます。



大きなゆっくりとしたまあるい場が話し終わる頃には出来上がりました。
話された内容も、色々な経験やら、勉強された内容やらとても濃いものでしたが、使われる言葉がわかりやすくて!

ふふ。と笑う宇佐美さんに引き込まれていきました。
そして、
「では、立ちましょうか?」と宇佐美さんが立ち上がり、動きの時間が始まります。

オイリュトミーで『自由』を考える=即興ということ。
ということで、まだわからない私たちは言われるがまま動いてみました。

⓵腕を使って呼吸する。

    小さくなる⇄大きくなる(1人で)

ここに宇佐美さんがうたう「ひらいた、ひらいたなんの花がひらいた♪」〈蓮華の花〉が入ってきます。

⓶二人一組で押し合いっこする。

組み合わせを変えてもう一度。

⓷二人一組で真似しあいっこする。

片方が“動き”をして、鏡のようにもう片方が真似る。
ここで照れたり、声を出してしまい場が乱れる。
すると宇佐美さんから

「話さないでやってみて下さい。

わたしたちは動かず、アタマだけでやることに慣れてしまっています。

動いてみたらカラダがどれほど動きたがっているかがわかるでしょう」と一言。
スッと場が整い、私も周りも集中する。
カラダは勝手にうごいていく。
ここで何かアタマが軽くなりました。

⓸ここから、四人一組になり〈蓮華の花のうた、〉に動きをつけてみる。

1人が動きを決め、二人一組の時と同じように3人が鏡のように真似る。
また、ザワザワとし始めると。
「話さないでやりますよ」と一言。
空間に四人一組の輪がそれぞれ出来始める。

ただただ真似る。

宇佐美さんだけが輪の外の空間をゆっくり、漂っている時間。
とても心地いい。

⓹四人一組で〈蓮華の花のうた〉の前半を発表。

中から外であったり、外から中であったり、大きな動きだったり、小さな動きだったり、それぞれの前半部分が出来上がる。

⓺出来た前半部分を2つのグループが混ざり合って、1つの動きをつくり発表する。

各グループの間に交互に入り、同時に動き始める。
この時に、1つのグループでやっていた一体感と達成感の外側が、混ざったことによって片方のグループに交わり別の感覚に変化しました!

びっくりして、でも凄く心地いい感覚。
⓻最後は、何も打ち合わせなしで、後半部分を各グループでつくり、即興で2つのグループで合わせる。
即興で合わせる時。

交わる、一体になる快感がさらに凄かったです。

ぱぁーっと外への解放する感じと、向き合うときの集中する感じを始めて体感しました。
アタマではなく、カラダから動くことで得られた感覚。

「話さない」ということの重要性を感じました。

人同士が、話したり、何かを読んだりして理解し合おうするよりも、なにか深いところで繋がりが出来た瞬間でした。

そして、常に視線で、表情で、動きで、雰囲気で。

宇佐美さんが楽しまれているのが伝わってきて、こちらも楽しく出来ました!
ここで休憩を挟み、次は歌。
実は私、みんなで歌うの苦手なのですが‥。

『うた』で 自由を体験する!

動きのワークがあったので、みんな慣れてきていて、宇佐美さんが「うたをうたいます」
「はい。」 という感じでスムーズに始まりました。

⓵円になり〈ホタルこい〉を先ずは全員でうたう。

⓶三人ずつに分かれて4拍子のカノン。

⓷同じグループで2拍子のカノン
まだ少し前後のグループを意識しつつ、同じグループの音を聞きつつ、合ってるなと確認しながらうたっていました。

⓸同じグループで2拍子のカノンをうたいながら、手を繋ぎ歩き廻る。
ここで自分のグループの音にすごく集中しました。

合ってる?合ってる?という感じで。

⓹次に宇佐美さんがうたい始めたら、一人ずつ自由にうたい始めて歩き廻る。

       ↓

うたい始めとリズムも自由にして歩き廻る。

        ↓

うたい始めもリズムも音の高さも自由にして歩き廻る。

もう。音のカオスです。
自然と不快な感じはなく、ひろがって音と時間の密度が濃くなっていく。

始めのグループでうたっている時は、周りに意識があり全体の輪の中の1つの束の一部という感じ。
グループから離れ、少しずつ合わせるものがなくなり、最後は本当に一人という自由。
みんな同じからみんな違うに、変わっていった。
変わっていく過程で、全体の一つから自分が存在することを自覚する。

私はみんなでうたう『うた』で誰も正解ではなく、外れてはいけない枷がない。

こんな経験は始めてですっっごく楽しかった。
そして“私はこんなに楽しいことをしたことがない!!”

そこにいる全てを受けいれている感じと、漂ったり、合わせたり、とにかく楽しい時間でした。

こんなことしたかった!という発見がありました。

そうして、最後に円になっての対話。
質問や参加者からの言葉に宇佐美さんが答える形から、参加者同士含めての対話をしました。

公立の学校の授業を受けていないということへの短所はなんだろう?

私たちが考える自由と、無差別の自由はどう違うのか。
日本という土壌での教育とは、昔から継承されているものをどのように学んでいくのか。いけるのか。

すぐに答えがあるものでも、ありませんが自由を体験した後の話し合いはとても深いものでした。

始めのお話から、動きのワーク、うたのワーク、対話とありましたが、何よりも印象に残っているのは講師の宇佐美さんが楽しんでおられて。

何を楽しんでおられるのかはもちろんわかりませんが、伝わるテンションの高さや、ことばをかけられる雰囲気の緩さが心地いい空間をつくっていました。
共有している空間が居心地いいというのはすごく大事な要素だと。

これはearth field で、行なっている講座に流れる共通の空間の感じ方でした。(それぞれですが。)

これがあって始めて、個と全体の思考の自由がうまれるのかと感じました。

本当に参加者の皆さんの真剣な想いと、講師の宇佐美さんの真剣な想いがこのような素晴らしい講座になったのだと思います。

本当にありがとうございました。
ここからうまれるものを大切にして、また次の講座へ!新しい学校へ向かって進んでいけたらと思います。
これからもよろしくお願いします。

著:松木陽子

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